広島県 土村様よりご依頼いただいた、曲げわっぱ弁当箱の塗り直し事例です。
修理前の状態
曲げわっぱ弁当箱を2つ、お預かりしました。
外側は傷みもなく、綺麗な状態でしたが、内側に黒ずみが見られました。
匂いも気になるということでした。
この黒ずみは、ペーパーで研いでも、完全に取り除くことができません。
また、曲げわっぱの板自体、それほど厚みがあるものではありません。
カビではないとしても、
黒ずみが出来ると、躊躇して使いづらくなるというお気持ちは分かります。
私たちが提案したのは、外側は触らず、内側を拭き漆にする方法です。
拭き漆にすることで、黒ずみが目立たなくなるからです。
そして、お問い合わせいただいたこともあり、内側を朱の漆で塗るという方法でも提案させていただきました。
漆を塗ることで、黒ずみは全くわからなくなります。
ただ、下地、中塗り、上塗りと、作業工程も増えるため、拭き漆と比べるとどうしても費用が高くなります。
今回は、ご検討いただいた結果、漆の朱塗りで塗り直すということになりました。
修理後
内側を漆の朱に塗った写真です。
黒ずみは、当然見えなくなりましたし、朱に塗ったことで風合いが変わりましたが、これはこれで素敵なお弁当箱になったと思います。
漆には抗菌効果があると言われていますので、お弁当箱には最適な天然の塗料です。
向かって左のお弁当箱は、外側にほぼ傷みがなかったので、全く触っていません。
向かって右のお弁当箱は、元々クリヤー塗装が施されていたのですが、剥がれている部分もあり、多少の傷みが見受けられたので、クリヤー塗装を再度施しました。
今回の修理期間は?
約2ヶ月
今回の費用の目安は?
お弁当箱1セットあたり、10,000円前後
(注) おおよその修理費用としてご紹介しておりますが、修理の方法の他、年々材料費の高騰により変化してます。
ご依頼いただく際はその都度お見積りさせていただきます。ご了承ください。
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