会社の花壇に植えられた秋桜が満開で、風に揺られている風景を眺めていると穏やかな気持ちになります。
それにしても、今年はいつもより背丈が短いように感じるのですが、夏の猛暑の影響でしょうか???
ある日の電話でのお問い合わせ
少し前のことだったのですが、
海外(アジア方面だったと記憶しています)でお土産に買われた漆器の修理ができないか?
というお問い合わせをいただきました。
それで、もう少し具体的にお話を伺うと、
材質は金属で、そこに漆が塗られているカップ(コップ?)とおっしゃっていたような。
すみません、少しうろ覚えです。
電話でのお問い合わせだったため、
私は想像を膨らませて、頭の中で考えてはみたものの、
普段、すぐには断らないようにしている私でも、修理は難しいかもと思ったのです。
その理由として、主に以下の2点が気になったからです。
1 海外製であること
2 金属に漆が塗られているということ
1 海外製であること
国内の産地が違っても、漆器の技法が違って苦労しているので、ましてや海外ともなると、
・どんな漆を使っているのか?
・そもそも、それは漆塗りなのか?
ということが簡単にはわかりません。
2 金属に漆が塗られているということ
最近では、いろんなものに漆が塗られていますが、漆を塗る前にプライマー塗装をする必要があります。
プライマー処理とは、いわゆる専用の下地処理のことで、金属やガラスなどと漆の密着をよくするためのものです。
金属に漆が塗られているということは、何かしら下地処理を行っているわけですが、その密着が悪くて剥がれているということ。
その金属とはいったい何なのかも分からないですし、普段使っているプライマー塗装で大丈夫かどうかもわかりません。
結果として、このお問い合わせに関してはお断りさせていただきました。
漆器修理事例を御覧いただければわかると思いますが、今までにいろんな漆器の修理を承ってきました。
(このサイトの事例は、ほんの一部を紹介させていただいてます。)
修理経験が多くなってきたおかげで、以前に比べると修理出来るものと出来ないものの判断がずいぶん早くなってきましたが、まだまだ経験したことのない修理のお問い合わせもあるものだなと思いました。