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重箱台付根来四段重の修理

大阪府 Y様よりご依頼いただきました。

 

お電話で「木製の重箱を送るから見積もって欲しい」という問い合わせを受けて、送られてきました。半分根来(桃色の部分)になっていて、半分は黒に蒔絵がついた重箱です。

 

 

修理前

フタの内側・本体の天渕・本体の底など、ところどころ木肌が見えています。

このまま使うとヒビ割れもひどくなり、使えない状態になるでしょう。

外側もよく見ると、傷みがところどころ見られます。

 

重箱の台は、一見大丈夫のように見えますが、裏側にヒビ割れも確認できたのでヒビを埋めて塗替え修理することが必要です。重箱を乗せる土台ですので、大したことないと見えても一番重要な部分だと思います。

 

 

修理後

フタの内側や本体の内側・底の部分はすべて塗替えました。

 

外側は部分修理でしたので、ところどころつぎはぎの塗りにはなっていますが、こうすることで丈夫になり、これで安心してお料理を盛り付けることができます。

 

台も底の部分をしっかり修理したので安心です。

 

根来の部分のつぎはぎが思ったほど気にならないように思いました。もっと目立つかと思いましたが、研ぎ出しが黒なので違和感があまりないようです。

 

 

今回の修理期間

☑ 約4か月

 

 

今回の修理費用

☑ 5万円前後

 

 (注) おおよその修理費用としてご紹介しておりますが、修理の方法の他、年々材料費の高騰により変化してます。

ご依頼いただく際はその都度お見積りさせていただきます。ご了承ください。

 

備考(反省点)

大体は仕上がりに満足していますが、ひとつ気になるのはフタの表の部分塗り修理

表は部分塗りしないといけないほど傷んでいたのでしょうか?

 

慌てて職人に確認したところ、剥げていたというより、塗装がやや浮いていたということでした。それを正直に話して、了解をいただきましたが、完全に私の確認ミスで、フタの部分塗りの写真を撮っていませんでした。Y様には大変申し訳ないことをしましたが、修理途中の工程で職人にしかわからないところは今後ますます連携を深めて、ご満足いただけるよう努力してまいります。