千葉県 M様わりご依頼いただきました。
そば打ち用のこね鉢を使えるようにしてほしいというメールをいただきました。
修理前
実際に送っていただく前に写真とサイズをメールで確認し、①拭き漆で仕上げる場合と②黒漆で塗る場合のお見積りをださせていただきました。
黒漆塗りの修理費用は、拭き漆の倍以上もかかりますし、なにより御依頼いただいたお客様は、見た目よりも永く使えることを一番に考えられていたので、拭き漆で充分だと思いました。
修理途中の工程
下処理段階です。
漆を拭く前にヒビや穴を埋め、がたつきがあったので、生地やさんで調整しながら削ってもらいました。
こね鉢修復完成!
拭き漆を何回か繰り返しすことによって、美しいつやが出てきます。
コクソを埋めた部分が透けて見えますが、それはまたそれで味がある仕上がりになったのではないでしょうか。
凸凹した形もなんだかアートに見えます^^
拭き漆の色は木そのもので色が違ってきます。すごく黒っぽくなったり、薄い茶色になったりします。
この拭き漆の色は、随分黒く見えますがこれから徐々にもう少し明るくなっていきます。漆は生きていますから!
■今回の修理期間
☑ 約2ヶ月
■今回の修理費用
☑ ~4万円
※あくまでも目安です。
(注) おおよその修理費用としてご紹介しておりますが、修理の方法の他、年々材料費の高騰により変化してます。
ご依頼いただく際はその都度お見積りさせていただきます。ご了承ください。
■お客様の声
こね鉢を送ってすぐに、御自身のブログで書かれていました。
ブログの中で
「漆職人さんが新しい命を吹き込んでくれた。今度はこれを使って私が蕎麦を打ってゆく番。」と書かれています。
美味しい手打ちのお蕎麦、楽しみですね!
ここ福井も蕎麦処なので、ぜひ、福井県産のそば粉も試してほしいものです^^
Mさん、本当にありがとうございました。手打ち蕎麦を多くの方と堪能して下さい。
担当者より
1本の木から作られた大きなこね鉢で、使えるまでに蘇ったことに私も感動を覚えています。
これでまた長い間重宝されそうですね。