京都府 T様よりご依頼いただきました。
角の部分の接着が剥がれアルミ箔を敷かないと盛り込むことができなかった重箱。
外の蒔絵部分は助けて、部分修理で対応させていただきました。
修理前と修理後を比較しながら説明していきます。
【フタの表】
フタの表の一か所部分が蒔絵が取れて木肌が見えていました。
ここだけは埋めて部分で塗り直す必要があります。
剥げた部分を埋めて平らにし、黒の漆で仕上げました。
部分直しなので、どうしても艶が違ったりしてきますが、木肌も隠れて丈夫になり、使用するには全く問題がありません。
蒔絵を足さなくても不自然ではなかったため、これで終了です。
【フタの裏】
うらの金の部分がところどころ剥げていて、部分的に木肌が見えました。
朱の漆を塗り、ゲタの部分は本金蒔絵で仕上げています。
【本体全体】
写真が小さくてわかりづらいかもしれませんが、上の赤丸は、以前修理補修されたのであろう跡がみられます。
この跡は全部取ってこちらでもう一度部分塗り修理をすることになります。
下の赤丸部分は、接着が剥がれて隙間ができている部分です。ここだけではなく、ほかの角の部分も同じような状態がみられました。
プロの職人の手によって、かなり高度な技で部分修理が完成。
隙間も全くなく、美しく仕上がりました。
修理前 以前修理された形跡がある部分
修理後 職人による部分修理
修理前 隙間
修理後 隙間がきれいに埋められています。
天渕に金蒔絵を施して完成!
■今回の修理期間
☑ 約4ヶ月
■今回の修理費用
☑ 約6万円
(注) おおよその修理費用としてご紹介しておりますが、修理の方法の他、年々材料費の高騰により変化してます。
ご依頼いただく際はその都度お見積りさせていただきます。ご了承ください。
お客様の声
この度は大変お世話になりまました。
担当者より
可愛らしい蒔絵入りの素敵な重箱です。
絵が続いている重箱は本当に豪華ですね!
T様、ご依頼ありがとうございました。