気づくと四月もあと何日かで終わってしまいます。もうゴールデンウイークなんだ?!と今朝カレンダーを見て一人驚いていました。なんだか早いなぁ。
今年は、というか、年々、漆器修理のお問い合わせをいただく件数が増えてきまして、その分ご依頼いただく件数も比例して増えてきました。
漆器の修理はなんせ時間がかかるため、今年のお正月明けにご依頼いただいている分でさえ、まだ仕上がっていないものがあるという現状です。
そろそろかなぁと楽しみに待ってらっしゃるお客様もいらっしゃることを思うと、「本当にごめんなさい!」という気持ちなのですが、手がけてくれる職人さんたちはどんなことにも一生懸命取り組んでくださる良い方たちばかりなので、どうか首を長くしてお待ちください。
予想もしないことが起こる
先日、こんなことがありました。
汁椀の塗り直し依頼を受けました。
修理する前は少し漆が剝がれている状態で、塗り直せばきれいになるかなと思っていたお椀でした。
職人さんに全部塗り直しでお願いしたところ、かかり始めたら内側で木が腐っていてどうしようもないという連絡があったんです。
研いで初めて木が腐ってることがわかったんです。
ものすごく古いお椀ではありましたが、まさかそんな風には見えなかったので私もびっくりしました。
さすがにその汁椀を塗り直してまで使うのはどうだろう???ということで、お客様に説明したところ、処分するということになりました。
幸い、他にもいくつか同じ汁椀の塗り直しをうかがっていたので、数は足りるからということもあり、今回はひと安心でした。
触ってみないとわからないということがあるんです。
こんな感じで、ひとつひとつ状態も違った漆器の修理ですので、よほど経験を積んだ職人さんじゃないと難しいなと思うことが多々あります。