■どこに問い合わせたらいいんだろう?
修理のご依頼をいただいたお客様アンケートによると、
- 漆器修理をどこに頼んでいいのかわからない
こんな悩みを持っていらっしゃった方がとても多いことがわかりました。
では、どこに問い合わせするのがいいのか?
- 買ったお店に問い合わせる
- 近くの漆器店に問い合わせる
- ネットで探して修理してくれそうなお店に問い合わせる
他にもあると思いますが、たいていはこのような流れになるのではないでしょうか。
ちなみに、私たちはたいてい3番に当てはまります。
1 買ったお店に問い合わせる
買ったお店を覚えているのであれば、まずは問い合わせてみましょう。
作った職人さんに修理してもらうのが本当は一番良いと思うので、
修理までサポートしてくれる、サポートはしていないなど、買った時に確認をしておくといいかもしれませんね。
まあでも、新品を買う時に修理のことまで考えてはいませんよね~・・・
ただ、商品には品質表示がついていて、そこに製造元の漆器屋さんの名前などが入っている場合もありますので、それは大切に保管しておきましょう。
名前だけでもわかれば、ネットでなんとか探し当てることができるかも!
買ったお店で修理できないと断られたら、次の方法を考えましょう。
2 近くの漆器店に問い合わせてみる
お住まいのところからほど遠くない場所に漆器店があるという方は、一度問い合わせてみましょう。
漆器のことに詳しい漆器屋さんに、実際のものを見せて不安なことなど直接聞くこともできますので安心です。
ただ、最近では漆器店が少なくなっているようで、以前は近くにお店があったんだけど、今はないんですという声も聞かれるようになってきました。
買ったお店もわからない、近くに漆器店もない、お店はわかるけど修理できないと断られた、などの場合は、ネットで検索して修理してくれそうなところを探しましょう。
3 ネットで探して修理してくれそうなお店に問い合わせる
ネットで探すといろいろなお店の候補がでてくると思います。たくさんあるからこそ迷うということもありそうですね。
もし、漆器の産地が分かっているのであれば、産地の漆器屋さん、漆器協同組合などを探して問い合わせてみてください。
産地によって、独特の技法などもあります。たとえば、飛騨高山の春慶塗り、鎌倉の鎌倉彫など、特徴のあるものはその産地で問い合わせるのが一番です。餅は餅屋ですね。
産地がわからない場合は、漆器の種類(たとえば、「お椀 修理」)を入れて検索してみましょう。修理できますよ~というお店は案外あるのではないでしょうか。
ちなみに「漆器 修理」で検索すると、私のブログはトップページの上位にでてくると思います。上位にでてくるようになってから、問い合わせも増えてきました。
ここで、何件か比較して、2,3件問い合わせる方、あるいは、ココ!と決めて1件に問い合わせる方、いろいろだと思います。
ここで考えられる心配事は、どんなものが修理できて、どのくらいの費用がかかるんだろう?ということと、安心して任せられるんだろうか?ということだと思います。
できるだけ、修理例などを参考にしてください。
私たちも修理例を掲載していますが、修理例を掲載することによって、同じような漆器修理の問い合わせがくるようになりました。
産地によって、職人によって、できることとできないことがありますので、自分たちができることを知ってもらう努力が私たちには必要だと改めて感じています。
また、電話をして直接話してみることで、なんとなくの雰囲気が伝わっているようです。本当に任せて大丈夫だろうか?という判断材料にもなるのでしょうね。
時々、遠い県外からわざわざこの福井県鯖江市まで修理したい漆器を持って訪ねてこられるお客様もいらっしゃいます。それだけ大事にされているということと、信頼できるかどうかをご自分の目で判断したいという思いからなのかもしれません。
人それぞれ相性もありますし、このお店なら、この人なら、安心してお願いできるというところが見つかることを願っています。
私たちにお問い合わせいただくのも嬉しいですが、他の漆器屋さんでお知り合いがあれば是非お願いしてみてくださいね。
■最後に
ここまで書いて感じたのは、問い合わせする側のお客様の御苦労は大変なんだなということです。
1件問い合わせてダメだった場合、ちょっとくじけますよね。
2件、3件と続けてダメだと諦めようかなぁと弱気になりそうです。
そう思うと、お問い合わせいただくお客様への感謝の気持ちも一層増してきました!
お力になれないこともあるかと思いますが、ご縁をいただいたらできることで精一杯の修理サービスを心がけます。