わっぱ弁当箱の修理事例です。
先日、秋田のわっぱ弁当を作っているメーカーの方と電話で話していて知ったのですが、昨年あたりから「わっぱ弁当」の需要が多くて、何ヶ月か待ちだそうです。人気なんですね~!
ただ、木の性質などよくわかった上で普段のお手入れをしないといけないので、カビがはえてしまったなどトラブルも結構あるそうです。
わっぱ弁当をお買い求めになる場合は、お手入れ方法などをしっかり説明してくれるお店を選ぶといいですね。
そんなわけで、わっぱ弁当の修理をご紹介します。上の写真は修理完成のものです。もともと拭き漆仕上げのわっぱ弁当だったのですが、ヒビが入ってしまったので修理してほしいという御依頼でした。
フタの表面、縦にヒビが入ってます。
木製の食器はヒビが入ると、そこから水分が入り込み、腐食の原因にもつながりますので、見つけたら使わないで修理するのが一番です。
このわっぱ弁当箱は拭き漆仕上げ(表面に漆を塗るのではなく、拭いて仕上げる)なので、ヒビの部分を埋めても目立ってしまいますが、それでもいいというご了承を得て修理させていただきました。
もし、このヒビを完全に見えなくするとなると、黒や朱の漆で塗るということになります。そうすると風合いは全然変わってしまいますね。
修理して仕上げたのがこちら↓↓↓
埋めたという感じがどうしても残ってしまいますが、十分にお使いいただけます。
また、全体的に拭き漆を何度か施したので、つやも出ています。
今回の修理費用と修理期間は?
■修理費用は、2,000円ほど。
■修理期間は、1ヶ月ほどでした。
わっぱ弁当といっても、白木で塗装仕上げ、漆塗りの仕上げ、ステイン塗装仕上げ、今回のように拭き漆仕上げなど種類もさまざまです。
今回のように拭き漆のものを、拭き漆仕上げで修理するというのが一番お安く、期間も早く修理できます。
(注) おおよその修理費用としてご紹介しておりますが、修理の方法の他、年々材料費の高騰により変化してます。
ご依頼いただく際はその都度お見積りさせていただきます。ご了承ください。
木製お弁当箱のお手入れで気をつけたいこと
一般的なことですが、木製のお弁当箱(内側に塗りが施してあるもの)のお手入れについて少し触れておきます。
- ご飯粒の跡などとれにくい場合は、無理にこすらないでほんのしばらく(ご飯の跡が柔らかくなるくらい)水に浸けてください。長時間水に浸けるのは×
- 柔らかめのスポンジで優しく洗う。たわしなど堅いものは×
- 洗った後は、ふきんで拭いて、しっかり乾かす(←これ重要です)
- 食器乾燥機に入れない。
- 電子レンジには対応していない。
- 保管の際、直射日光を避ける。