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カビやシミができてしまった白木のお弁当箱を塗り替えて使いたい

シミができた白木の重箱例
シミができた白木の重箱例

白木のお弁当箱にカビが生えたとか、シミが出来てしまった!という経験はありませんか?

天然素材だからある程度仕方ないことかもしれませんが、こうなってしまうと残念だけど使いづらくなりますよね。

 

いっそのこと漆塗りにして使うことは可能だろうか?

 

先日そんなお問い合わせをいただきましたが電話ではあまり上手く説明できなかったのでもう少し詳しく書いておきます。

 

白木のお弁当箱のカビやシミを取り除くことはできるの?

塗り直すということを考える前に、カビやシミは取り除くことができるのか?ということを考えてみました。

 

白木のカビやシミは取り除くことは難しいです。例えば、紙ペーパーで表面をこすれば、ある程度は落ちるかと思います。この方法は表面を削るということになりますが。

強い洗剤などを使うのは天然素材だけにお勧めできません。

 

カビは衛生的にもよくないけれど、ソースなどのシミは見た目を我慢さえすれば使い続けることはできますが、どちらにしても完全に取り除くことは難しいというのが現実です。

■塗り替える方法 その1 ステイン塗装

ステイン塗装した重箱のフタの表面
ステイン塗装した重箱のフタの表面

それでは、塗り替えて使う方法を考えていきます。

 

まずは、ステイン塗装の方法です。

白木のお弁当箱を全体的にペーパーをあてて研いだあと、透明の中にうすい茶色っぽい色を混ぜた塗料で吹き付け塗装を行う方法です。

 

利点は、

  1. 塗装することでシミの跡などが目立ちにくくなる
  2. 塗装の膜ができることでカビやシミなどを防ぐことができる
  3. 漆塗りより安価にできる。

 

欠点は、

  1. 天然素材に化学塗料を使うことになる
  2. 使い続ければ、いずれ塗装がはげてくる。(塗り物は当たり前のことですが・・・)

■塗り替える方法 その2 手塗り漆塗り

漆塗りのお弁当箱
漆塗りのお弁当箱

別の方法として漆塗りを施す方法です。

 

仕上がりは全く別物になってしまいますが、天然の漆でコーティングすることでまた違ったお弁当箱として生まれ変わります。

 

ただし、漆塗りにも利点と欠点があります。

 

利点は、

  1. 丈夫になり、より長持ちする
  2. 高級感が増す

 

欠点は、

  1. 白木の風合いがなくなる
  2. 塗り替え費用が安くない(通常の小ぶりのお弁当箱の大きさで全部塗ると5,000円以上※大きさや塗りなどによって変わります。)
  3. 塗ってすぐは使えない(漆がしっかり乾くまでに半年~1年かかる)

 

■漆塗りにする前に、確認すること

 フタと本体の被せ具合が最初から窮屈な場合は、漆塗りにするともっと窮屈になります。これは漆塗りが肉厚だからです。

 その場合は、すこし削ってから下地をして、中塗り・上塗りをすることになります。

 

 外側が綺麗な場合は、外側だけはそのまま触らず、内側だけ漆塗りにするというのも一つの方法です。

 

他に注意したいこととして、カビがひどくていくら拭いてもカビ臭さが抜けないお弁当箱に関しては、塗替えるというより、買い換えたほうがいいのかなと思います。

補足:白木のお弁当箱のお手入れ方法

※白木のお弁当箱のカビやシミを予防するために日頃から気をつけること

食べ終わったご飯粒の跡が残っているものは、取り除きやすいように短時間ぬるま湯につけてしっかり落としましょう。

 

洗い終わったら、しっかり乾かしましょう。木は十分に乾燥させることが大事です。乾かないまま使うと、カビが生えたり、カビの臭いが抜けなくなります。

 

油分がつきそうなものや汁もれが心配なおかずを盛りつける場合は、市販のおかずカップやワックスペーパーなどを使うといいでしょう。(シミを防ぐため)

 

こまめなお手入れが長持ちの秘訣ですね。