9月の初めに御依頼を受けた重箱の修理が仕上がってきました。
いつものことですが、仕上がりが美しく感動してしまいました。塗り替えるとまるで新品なのです。この重箱、外側は全く触っていないため、蓋を閉じてしまうと修理前と全く変わらないのですが、内側、底の部分、蓋の裏、と全て美しく甦りました。
いつも、一番に感動を味わっているのは私です。修理前の状態を知っている分、鳥肌がたつくらいの感動を覚えることもあります。
私は職人ではないので、修理に携わる職人さんには尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。
木製の高価な漆器は、昔ほど需要がないかもしれません。職人さんも以前よりどんどん少なくなってきています。技術の継承も難しくなってきました。この人しかできないという技術もあります。
だけど、こうして修理して使おうという方がまだまだいらっしゃいます。そういう方のお役に立てると嬉しいです。