私たち日本人にとってお箸は毎日使うものです。使っているうちに箸先が剥げてくるのは当然といえば当然です。
最近ではプラスチック製の箸も多く出回っていますが、私は毎日使うのであれば、やはり木製のお箸が使い勝手が良くて好きです。
そんなお箸、剥げたらどうされていますか?
毎日使っていて愛着があると、なかなか捨てられない・・・そんなことってないでしょうか。
そんなお考えのお客様(北海道 T様)から写真の春慶塗りのお箸が送られてきました。
お客様:「箸先だけ塗替え修理できますか?」
私:「できることはできるのですが、こちらでは漆塗りの春慶塗りはできないので、漆の黒塗りになります。箸先数センチを黒に塗ると靴下をはかせるような感じで見た目があまり良くないかもしれまんが・・・」
お客様:「靴下をはかせた感じの仕上がりでも大丈夫です。修理お願いします。」
このような会話を通して修理をすることになりました。
仕上がりがコチラです。
まさに黒い靴下を履かせたような、塗り分けのお箸の完成です。
実は、私は今回初めてこのような修理のご依頼を受けたのですが、お箸の修理というのも結構あるそうです。
大事に使われる方って多いんですね!これが100円均一で買ったお箸なら多分捨てることになるのでしょうけど、大事な方からプレゼントでもらったお箸とか、すごく気に入って買ったお箸だったら、こうやって塗り直して使うということにつながるのでしょう。
お客様からの感想です。
「黒い靴下を履き可愛いです。エコの時代に合っていると思います。」
こんな素敵な感想をいただけて、大変光栄です。どうもありがとうございました。