漆が痩せたという言い回しを私たちは使うのですが、それはどんな状態のことなのか?
写真のお椀の内側がなんとなく凸凹した感じがわかりますでしょうか?
漆を塗って、最初はつるっとしていた表面だったのが、漆が長い年月をかけて木の目に染み込んでいき、木目がうっすらと見えてくる状態のことを「痩せ」という風に表現しています。
これは仕方のないこと。それだけ年月が経っているという証拠でもあります。
塗りかえれば、また新品同様になるのが木製漆塗りのお椀の良いところです。
軽くて熱伝導率が悪いおかげで、熱いお汁を入れてもあまり外側まで伝わってこないので持ちやすいのが木製のお椀の良いところなんですよね。