愛知県 S様よりご依頼いただきました。
修理する前の木製溜(ため)塗り汁椀。
目だって剥げてはいませんでしたが、長年のご使用により内側の漆が変色し、黒が緑色っぽくなっていました。
外側の溜(ため)色が、濃いものと明るいものが入り交ざっていましたし、金線の太さも同じではありませんでしたので、おそらく過去にも修理されたことがあるのでしょう。
それから2ヶ月近く経って、塗り直しと蒔絵の金線が完成しました。
とりたてて急いでおられなかったため、しばらく漆の臭い消しをしています。
溜(ため)色に金線がとても映えて、漆の艶も美しく、上品な汁椀に蘇りました。
こんな素敵なお椀でいただくお味噌汁やお吸物は、ますます美味しく感じることでしょう。
ご利用いただきましてありがとうございました。